作品紹介
ラブ&マーシー 終わらないメロディー/Love & Mercy
2014年 アメリカ
時間:121分
ジャンル:伝記、ドラマ、ミュージック IMDbより
監督:ビル・ポーラッド
1980年代のブライアン・ウィルソン:ジョン・キューザック
1960年代のブライアン・ウィルソン: ポール・ダノ
メリンダ・レッドベター:エリザベス・バンクス
あらすじ
バンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」の人気が過熱していた1960年代のカリフォルニア。うなぎ上りの人気とは裏腹に、新たな音楽を模索してスタジオで曲作りに没頭するブライアン(ポール・ダノ)は、新作へのプレッシャーによって精神的に参ってしまう。それから二十数年、ブライアン(ジョン・キューザック)はメリンダ(エリザベス・バンクス)と出会ったことで……。
日本と世界の評価
評価
Yahoo!映画:3.58 評価245件 2019/6/29
IMDb:7.4(評価5換算:3.73) 評価32325件 2019/6/29
Rotten Tomatoes 2019/6/29
TOMATOMETER:90% 評価209件
AUDIENCE SCORE:85% Average Rating:4.02 評価19828件
Metascore:80
Yahoo!映画とIMDbとRotten Tomatoes:AUDIENCE SCORE
単純平均評価:3.78
評価まとめ
良い評価:良質、音楽が良い、泣ける、ファン必見
悪い評価:イマイチ、カメラワークが悪い、暗い、
評価は日本よりアメリカの方が高め。IMDbだとTop 1000 Votersが0.6も下げるので映画好きほど評価が低いのですが、Rotten Tomatoesだと一般評価よりも批評家の評価の方が高いです。男女比、年齢比もそれほどないですが、アメリカの評価がアメリカ以外よりも高いのはビーチボーイズだからか。
感想
この映画はビーチボーイズのブライアン・ウィルソンの伝記映画になります。評価は全体的に高いです。特に気になったのがアメリカの評価がそれ以外の地域より高かったことです。これはイコールアメリカでのビーチボーイズの人気ということでしょうか。時代的にはビートルズとかぶってるのですがビートルズがイギリス出身なのに対してビーチボーイズはアメリカ出身の国産バンドという部分で人気も高かったのでしょうか。私は時代が違うので曲は聞いたことあるけどビートルズほど顔も思い出せないしメンバーの名前も知りません。
この映画のパートは60年代と80年代のパートに分かれて撮られています。
2つのパートに分かれているという事は60年代が人気絶頂上っていくストーリーで80年代が下っていくストーリーかと思いきや60年代は登りきったところからのストーリーです。つまり下り始めのストーリー。80年代は今まさに下っている最中ですというストーリーになります。
だから評価の中にある暗いという評価も分かります。全編通じて暗いです。
でも多分ビーチボーイズを詳しく知っている人が見たらこんな面もあったのかという事なのでしょうか。
60年代は絶頂期を越えてブライアンが新しい音を追求していくがビーチボーイズらしさから離れたその音に誰も理解を示してくれません。また自分を虐待してきた父親との関係も描かれています。
80年代は自動車販売店でメリンダと出会うのですがブライアンは担当医師のユージンとユージンの処方する薬に支配されています。ユージンはブライアンを統合失調症と診断して大量の薬を処方しブライアンの行動を監視しています。
60年代80年代通して暗いので映画自体に盛り上がる部分が無いのでなんか単調な印象を感じます。さりとて不遇が極まるような撮り方でもないので中途半端になっているような。
せっかくのミュージシャンの伝記なのだからもっと音楽シーンという光の部分を前面に出して暗い部分との対比を際立たせたら良かったのにと思います。
それともビーチボーイズの光の部分は皆、知っているのだから脳内変換して見てくれという事でしょうか。
また60年代パートではペット・サウンズの録音シーンをドキュメンタリー調で結構執拗に撮っているのに完成音源は中途半端。
それだけ力を入れた音楽がどういったものかまた全盛期からどういう風に変遷していったかもわからないのでなんか消化しきれない。
物語は終わり字幕になるのですが、その字幕でその後ブライアンはユージンと手を切りメリンダと結婚して子供を産んでグラミー賞を獲ってと盛りだくさん。
なんだかもっと描くべき箇所があったんじゃないかと思いました。
評価3.78という事ですが-0.4で3.38点とします。
評価 3.38点